2025.04.25 (金)
研究課題が産業医学奨励賞に選ばれました
2025年1月31日(金)・2月1日(土)に千葉県浦安市で開催された、日本総合健診医学会第53回大会の産業医学奨励セッションにおいて当協会の演題が、産業医学奨励賞に選ばれました。
当協会は、健康診断のみならず、生活習慣の改善、検査精度の管理等を適正に行うために、健診結果を用いて学会・研究等で発表を行っております。当セッションにおいて表彰されましたことを報告させていただきます。
引き続き、皆さまの健康づくりのお役に立てるよう努めてまいります。
【対 象】2018~2022年度高知県総合保健協会の職域健診にて大腸がん検診を受診した
延べ199,615名のうち「要精密検査」と判定され(7,005名)精密検査を受診した3,491名

~ 要 約 ~
- 大腸腺腫ポリープは20歳代、大腸がんは30歳代から出現。年齢層が上がるにつれて双方増加し、がん154名(早期101、進行53)4.4%、ポリープ1,695名(線種1,468、非線種200、不明27)48.6%、痔は9.0%、異常なし28.8%を認めた。
- 大腸がんとして見つかるものの多くに進行がんが含まれ、加齢とともに増加傾向を示す。
- 精密検査の結果における業種間の差は少なく、業務形態が影響する精検受診率の差が、がんの発見数に影響することが危惧される。
- がんの早期発見、特に大腸腺腫ポリープの段階で見つけて対処することが重要であるにも関わらず、がん、腺腫ポリープの増加する40〜50歳代の受診率が特に低い。
- 大腸がん検診の受診率および精検受診率の向上のためには、事業所におけるがん検診に対する理解を深め、受診に際しての配慮の必要性を広く訴えていく必要がある。
要精密検査の通知を受け取った方はすみやかに医療機関を受診していただき、早期発見・治療につなげていただきたく思います。
どの医療機関に行けばいいか分からない等のご不明な点は、お気軽にご相談ください。